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Chapter1で学習する「ライフプランニングと資金計画」は、毎年のように制度改正があります。FPの教科書、問題集の最新版にはすべて反映済の内容です。
今回、改めて2023年度の試験で対象となる制度改正点をまとめて確認していきたいと思います。
●雇用保険 出生時育児休業給付金の創設(2022年10月~)
産後にパパがとれる休暇、産後パパ育休期間が創設され、これに伴い、産後パパ育休期間は雇用保険から出生時育児休業給付金が支給されることになりました。
●健康保険の出産育児一時金の額の改正(2023年4月~)
出産費用として健康保険から支給される出産育児一時金の額が、従来の最大42万円から最大50万円に引き上げられました。
●国民年金保険料(2023年4月~)
2023年度の国民年金保険料は16,520円となりました。
2022年度は16,590円でしたので、70円下がりました。
●老齢基礎年金の満額の年金額(2023年4月~)
2023年度の老齢基礎年金の満額の年金額は795,000円となりました。昭和31年4月2日以降生まれの方(67歳以下)の年金額です。
なお、昭和31年3月31日以前生まれの方(68歳以上)の年金額は792,600円です。
●在職老齢年金の基準額の改正(2023年4月~)
従来、基本月額と総報酬月額相当額の合計が47万円を超えると、年金の一部または全部が支給停止になっていました。この基準額が48万円に改正されました。
●老齢年金 特例的な繰下げみなし増額制度の創設(2023年4月~)
老齢年金は最大75歳まで繰下げすることができますが、70歳以降繰下げ待機をしていた方が、やはり繰下げをしないという選択をする場合、請求時点の5年前の繰下げ増額率で計算した年金額を5年分一括で受給できることになりました。これを「特例的なみなし繰下げ制度」といいます。
たとえば、72歳で繰下げをしないで特例的な繰下げみなし増額制度を利用した場合、5年前の67歳時点の増額率で計算した年金額5年分を一括受給することができます。
それ以降は、67歳時点の増額率で計算された年金を受給します。
今発売中のFPの教科書、問題集の2023-2024年度版にはすべて反映済の内容です。これから試験を受ける方は、ぜひ最新版の教材で改正点を確認しておいてください。
FPの教科書には、改正点や制度の変更情報を一覧でまとめたページもあります。
試験でも改正点は比較的よく出題されますから、試験直前に改正点はざっとでも確認しておくとよいですね。