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日商簿記3級、2級の第1問は仕訳問題が出題されます。
みなさん、仕訳問題を解くとき、どうやって埋めていきますか?
たとえば、
商品1,000円を仕入れて代金のうち600円は小切手を振り出し、残額は掛けとした。なお、引取運賃200円は現金で支払った。
という問題。
仕訳はこう(↓)なりますよね。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 1,200 | 当座預金 買掛金 現金 |
600 400 200 |
従来のように、勘定科目を記入するタイプの問題ならば、勘定科目から埋めようが、金額から埋めようがさほど違いはなかったのですが、新試験施行方式になってから、統一試験とネット試験では、埋める順番を変えたほうがラクなのでは…と思いまして、ちょっとご紹介したいと思います。
【統一試験の場合】
統一試験はペーパーテストです。
ただし、勘定科目は指定された勘定科目群から選択し、その記号を答案用紙に記入します。
上記の問題で、勘定科目群が
「ア.現金、イ.当座預金、ウ.売掛金、エ.買掛金、オ.仕入、カ.売上」
だった場合、解答はこうなります(↓)。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
オ | 1,200 | イ エ ア |
600 400 200 |
勘定科目がなんだったのか、わかりにくいですね~。
だから、勘定科目と金額はセットで記入していきましょう。
そして勘定科目と金額では、金額から先に記入することをお勧めします。
たとえば、
「代金のうち600円は小切手を振り出し」
を読んで、(貸方)当座預金 600円とわかったとしましょう。
このとき、さきに貸方の金額「600」を記入します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
600 |
そのあとに、「当座預金」の記号(イ)を探して、貸方の勘定科目欄に記入するのです。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
イ | 600 |
これ、逆(勘定科目の記号を記入してから、それに対応する金額を記入する)だと、取引文から一回、勘定科目群に目を向けなければならないので、ほんの少し目の動きが多くなります。
また、感覚的な話かもしれませんが、パッとみてそれが何かわからないもの(「イ」とか単なる記号)が書かれているところに、それに対応するもの(この場合は金額「600」)を記入するよりも、パッとみてわかるもの(金額「600」)が書かれているところに、これに対応するもの(この場合「イ」)を記入するほうが、心理的にストレスが少ないように思うのです。
【ネット試験の場合】
ネット試験では、勘定科目はプルダウンから選択します。
そして、選択した勘定科目がそのまま表示されるため、あとで勘定科目がなんだったか、わからなくなることはありません。
なので、勘定科目から埋めていけばいいのですが…。
勘定科目はプルダウン、金額はテンキーで入力します。
なので、「プルダウン→テンキー→プルダウン→テンキー」とやるよりは、「プルダウン→プルダウン→テンキー→テンキー」と同じ操作はまとめてやったほうが、ラクな気がします。
そこで、ネット試験の場合には、1つの設問について、さきに勘定科目を埋めてから金額を埋めていく、というのがいいように思います。こんなカンジで(↓)
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 当座預金 買掛金 現金 |
↓
↓
↓
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 1,200 | 当座預金 買掛金 現金 |
600 400 200 |
いずれも人によってやりやすさ、やりづらさがあると思うので、上記をアタマの片隅に入れながら、実際に練習問題を解いてみて、自分のやりやすい方法・ミスの少ない方法を見つけていただければ、と思います。
ちなみに、第1問の解答でミスが生じやすいのは、
統一試験の場合は
「勘定科目と金額のペアが違ってしまった(勘定科目が記号だから見間違えた、とか)」
ネット試験の場合は
「勘定科目の見間違え」と「金額の桁違い(0が1個多いとか1個少ないとか)」
です。
新試験施行方式になってから、試験時間が短くなっており、見直しの時間があまりとれなくなっています。一発でミスなく解答できるやり方を見つけてくださいね。